高校2年生修学旅行@沖縄 第2隊初日。

2016.10.26

  • 2012年度入学
  • 学校行事

高校2年生の沖縄修学旅行。

第2隊は3日遅れて羽田を出発。

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那覇は予想どおりの暑さ。気温30度。東京と10度以上の差である。

「うわ、日本じゃないみたい!」とある生徒が言った。
そう。「日本じゃなかったかもしれない島々」それが沖縄。大げさでもなんでもない。なぜ10月末にこの気温差がありながら日本列島の一部として存在してるのか。この暑さを、薩摩軍の侵入以来の約400年超を考える端緒としてもらえたらいいと思った。

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事前学習で沖縄の位置を生徒に尋ねたことがある。
生徒たちは沖縄は鹿児島県の南にある、という感覚のようだった。おおよそ間違っていない。
しかし、それはあくまで関東からの見方にすぎない。
沖縄本島は鹿児島と台北のほぼ中間に位置する、というのが正解だろう。(沖縄本島中心の地図を示すと、驚いた顔をする生徒も少なくなかった。)沖縄の人たちの地理感覚はおそらくそうしたものなのではないか。
暑いのは当たり前なのだ。東京を基準とする「日本」の把握に揺さぶりをかける上で、この暑さは有効だろう、と(暑さにやられて)少々難しく考えた。

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沖縄県のホームページの歴史紹介(英語版)には、 Okinawa remains under Japanese administration today.
と書いてある。沖縄はこんにち(一時的に)日本にとどまっている(だけだ)、と書いてある。
琉球王国と薩摩藩との関係から、米軍の施政権下におかれた時代、日本復帰、そして今日のニュースで報道されている日本政府との関係。そういうものを現地で肌に触れて考える機会になってほしい。 とりあえず現地に足を運んだという経験はかけがえのないものだろう。

 

IMG_0014初日はまずは南部戦跡をたどった。 ひめゆり平和祈念資料館(ひめゆりの塔)、県立平和祈念資料館、アブチラガマ(糸数壕)の3箇所を見学。 感受性の強い高校生たちにとっては辛い日程だったはず。真剣に受けとめれば無口になってゆく。あるいはついつい照れ隠しをしてはしゃいでしまったりする。同級生と正面切って語り合う素材ではないかもしれない。ただ、ひとりひとりの胸の中に重石を 投げ入れられたならば、それでいい。

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