海城版「高1ミニマスフェスタ」開催中

2013.02.27

  • 数学科

昨日から、高1の数学1の授業では、新課程で登場した「数学活用」の教科書を利用してプレゼンテーションを行う、名付けて「高1ミニマスフェスタ」を試験的に実施しています。
この一ヶ月、5人1グループとし、「数学活用」の教科書収録内容をはじめ、各自が興味深く思っている数学的素材をテーマとして掘り下げ、今週のプレゼンテーションのために準備をすすめてきました。
ただし、その準備は、原則として授業時間は費やさないようにしたので、放課後や休み時間、休日を返上して奮闘したようです。
果たしてその発表は、いずれも興味深いものであり、さながら斯界の権威の発表かと見紛うものも出現しています。
因みに、1グループの持ち時間は10分です。
昨日今日の発表のうちのいくつかを、タイトルと写真で御紹介すると、「自然界に見られる螺旋」(写真1)、「カルダノの公式・成立変遷記」(写真2)(これは劇仕立てで発表が行われました。写真は、タルタリア(左)から甘言を弄して公式を聞き出したカルダノ(右)の場面)、「○×ゲームに必勝法はあるか」(写真3)、「ペンローズタイリングについて」(写真4)、「カントールと無限」(写真5)、「一般化されたオイラーの多面体定理」(写真6)等です。

(写真1)

(写真2)



(写真3)

(写真4)

(写真5)

(写真6)
とりわけ、昨日行われた「ペンローズタイリングについて」の質疑応答の際、このタイリングに縁の深い「準結晶」(2011年ノーベル化学賞は、この発見に対して授与されています)の紹介を上野寛幸君がしたところ、工藤脩史君が、「実は丁度昨日、それを作ることに成功したと思うのですが…」と披露(写真7)してくれ、あまりにタイムリーな展開と、工藤君の努力に対して、万雷の拍手が巻き起こりました。

(写真7)
こんなうれしいハプニングも飛び出してのスタートとなったこの催し。
ともあれ、この一週間、生徒が自身の触覚が捉えた“なにものか”を、大切に頭の中に「飼って」、ことあるごとに育むことを希望します。
なお、このミニマスフェスタは3月4日まで開催され、合計56の発表が予定されています。また、その報告集を次年度早々に刊行する予定です。その出来映えが今から期待されます。
(高1数学担当教員)