数学科リレー講座4日目

2013.08.22

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4日目のテーマは、非ユークリッド幾何の2番目の例として射影幾何です。始めに射影幾何学の歴史を絵画と人物から紹介。次に数学的に、射影幾何の公理、射影直線や射影平面の厳密な定義を行い、平行線の交点となる無限遠点や無限遠直線を導入しました。射影幾何の性質として、配景変換、射影変換、複比について触れ、最後に、ソフトGRAPESを用いて、射影幾何で主要な定理であるデザルグ、パスカル、パップスの定理を視覚的に紹介しました。
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<写真1:講義の様子 原教諭>
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<写真2:今日のテキスト>


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<写真3:フェルメールの絵に無限遠点を書き入れる>
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<写真4:パップスの定理>
【感想】
(高1H君)
やっぱり内容は難しめではあったけど、導入から親しみやすい例を使っていたり、ちょっとした演習や作図もあったりしたので、『楽習』できました。
(高1I君)
4日目のリレー講座は古い絵画や数学の歴史から始まった。そこから数々の定理についての説明があり、正直、難しくて理解できなかった所も多かったが、作図をしたり、図形が動くのを見ていると、面白かった。本当はその理由などを知りつくすのが良いのだろうけど、とりあえず自分が興味の無かった世界に触れられた感覚です。
【担当した原教諭】
射影幾何学の複雑な図形を扱う難しい定理に生徒は興味を示してくれるだろうかと講習前は不安がありました。しかし、図形のアニメーションに目を輝かせながら、問題に挑戦をしている生徒の姿に安心をしました。中学2年生で学ぶ知識をきちんと理解すれば、今回学んだ定理はより理解が深まると思います。私自身もとても勉強になりました。ありがとうございました。
明日は「ミンコフスキー幾何」の予定です。
(数学科)