• 理科 中学3年生希望者対象 国立極地研究所見学会

理科 中学3年生希望者対象 国立極地研究所見学会

2015.03.27

  • 理科

3月11日(水)成績処理2日目に,中学3年生の希望者(+私に関係する地学部や講習受講者)を対象として,計34名が国立極地研究所を見学しました.特に,中学3年生は卒業を間近に控え,来年度は文系・理系の選択もあります.この見学会は,最先端の研究所を見学し,理科への興味・関心を持たせるとともに,進路選択の材料にもなればと企画しました.
前半は,副所長で地圏研究グループ教授の本吉 洋一先生より,南極の氷,隕石,地質,地球環境に関する講義をしていただきました.南極の特徴とも言える氷から何が分かるのかという話から,地質を調べることでわかる大陸移動の話まで,多岐にわたる南極観測の内容をお話しいただきました.南極の氷や岩石の実物,さらに先生が発見されたルビーやサファイヤまで見せていただき,質問もたくさん飛び出し,興味・関心も高まったのではと感じました.
後半は,グループに分かれ,雪氷関係の試料を保管・分析する低温室や南極隕石の保管庫,岩石の分析装置を案内いただき,最後に所内の南極・北極科学館を見学しました.普段は入れない研究施設に入ったり,科学館にある実物を楽しんだりすることができました.お疲れ様でした.
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本吉先生による講義「南極から見た地球の歴史」


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講演中に観察した南極の氷山氷.普通の氷と比較しました.
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積極的に質問する生徒.たくさん質問が出ました.
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南極で見つかった隕石と保管の様子を見学.科学館で公開されていない隕石も見られました.
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低温室の見学.防寒着をお借りして,-30℃の世界へ.手先や顔がピリピリしました.
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マイナス50℃で保管されるサンプル.安全上立ち入りはできませんが,南極でボーリングされた氷床コアを見せてもらいました.遠く離れた南極で何十万も前にできた氷にはロマンがあります!
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二次イオン質量分析計SHRIMPⅡの見学.岩石に含まれる鉱物などをピンポイントで分析できる優れた分析機器です.名前の通りエビのような曲がった形をしていて,Sensitive High Resolution Ion Micro Probeというところから,そう呼ばれています.
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南極・北極科学館の見学.観測隊の使用する羽毛服を着て,すっかり観測隊員ですね.ここでは,隕石や気象観測機器(授業でも扱いました),極地の生き物,雪氷,岩石・鉱物,基地設営,歴史などの多岐にわたる展示やオーロラシアターがありました.