高校模擬国連国際大会訪問記第5日目

2018.05.13

  • グローバル教育

高校模擬国連国際大会の2日目が開催され、昨日の議論を踏まえて決議案が提出されました。議場が16か所あり、それぞれから最優秀大使が選出されるのですが、海城高校2年山田健人君が見事UNIDO(国連工業開発機関)議場で最優秀大使として選出されました。昨日大きく2つのグループを形成しながら議論が進んだとお伝えしましたが、本日はその議論をさらに深めつつ修正を加え決議案が採択されました。山田君は今日も英語による完璧なスピーチと交渉力でグループをリードしていました。決議案を作成するに当たっても山田君が他の生徒に声がけをすると作業中でもみんなが手を休めて彼に注目するようになっていて、まさにチームのリーダーとして活躍していました。最優秀大使に選ばれたのは誰もがうなずける決定だったと言えます。日本の派遣団からは渋谷教育学園渋谷、頌栄女子学院の生徒もそれぞれの議場における優秀大使として選ばれ、派遣団全体としてもしっかりした実績を残すことができました。

午後のセッションが終わった後はテレビで見かける国連総会が行われる本会議場に場所を移して閉会式が行われました。わずか2日間の高校生ウルグアイ大使でしたが、大使の立場であの場所に実際に腰掛けることができたのは一生の思い出になることでしょう。受賞本当におめでとうございます。スポーツでも同じだと思いますが、模擬国連活動でも当日のパフォーマンスの裏には日ごろ人の目には触れない所での地道なリサーチが物を言います。今回担当のウルグアイという国は名前は知っていてもどんな政策を取っているかについてはあまり情報がなく、まずは基本情報を調べることに相当の時間を費やしたと思います。と同時に他国の政策にも通じていないと交渉は進みませんから、他国の情報も相当深く調べなければなりません。ましてや今回の使用言語はすべて英語であったことを考えると人知れぬ苦労があったと思います。今大会では議場でパソコンを含めた電子機器の使用が禁止されており、大使同士の意思疎通を容易にするために山田君はカーボン紙を使って作業文書を複写して同じグループの大使に配布するというきめ細やかな対応をしていました。先ほど2日間のウルグアイ大使と申し上げましたが、心理的には準備期間数か月に渡ってウルグアイ大使に成り切っていたと言えます。

表彰式後には2日目にお目にかかった日本政府代表部大使である星野大使も激励においで下さいました。トップページの写真はその時の1コマです。

全日本大会に続き国際大会でも最優秀賞を獲得した山田君の努力を称えると共に、後輩諸君も後に続いてもらいたいと期待しています。ニューヨークに来なければ実現できなかった様々な方との出会いと学びがあり大変濃密な滞在となりました。明日の昼過ぎのフライトで帰国致します。尚、今回の日本派遣団の活動にはNHKの取材が連日入り、現地での情報では日本時間5月15日NHK BS1午後10時からの国際報道2018のどこかの時間、及び5月16日午前7時からの世界のトップニュースのどこかの時間で5分程度紹介されるとのことです。以上で今回の訪問記を終了させていただきます。最後までお読みいただき誠にありがとうございました。(グローバル教育部)

2日間の議論の結果を決議案にまとめ上げる作業風景(電子機器が使用できないため分担して手書きで英語で書いていきます。)

12日決議案作成風景

国連本会議場にて

12日生徒集合写真

派遣生一同星野大使と再会

12日星野大使と共に

 UNIDO議場の議長団の方々と

12日表彰式