「コミュニケーション授業」第3週を終えて

2018.06.23

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コミュニケーション授業、最終週が終わりました。先週作った「聞き書き」をベースに短いお芝居を創作し、それを相互鑑賞しました。放課後にディスプレイルームに再集合。2クラス合同で、今度は来校していただいた保護者の方々、そしてお話を伺ったゲストの方々の前でお芝居を披露しました。
「聞き書き」を演劇化する方法は3つでした。1つ目。一人が「聞き書き」をナレーションのごとく朗読し、それをバックに役者たちが基本動きだけで、切り取った場面を演じるという方法。2つ目。「聞き書き」の紙を見ずに、全員が役者として舞台に登場。台詞つきで、場面を演じるという方法。そして3つ目。舞台の各所に散らばった全員が、「聞き書き」を分割して読んだり、強調したい台詞だけを全員で読んだり、といった具合に、朗読劇のように演じる方法。この3つを効果的に重ね合わせることで、各グループ、ゲストの方にまつわる「物語」をしっかりとお芝居にしていきました。ゲストの方が語った、「自分」にまつわる話のどの部分を切り出してくるのか、そしてそれをどのように演じるのか、短い相談時間でありながらも、各グループ、一生懸命演劇化に努めていました。出来上がった作品は、どれもが1つの立派な「物語」となっていたと思います。発表を観ていて気づいたこと。それは、「いいお芝居だなあ」と見終わった後感じたグループにはある共通点があったということ。その共通点とは、観てくれている人をしっかりと意識しているという点です。たとえば台詞一つ言うにしても、声をしっかりと張り、ディスプレイルーム全体に届くように言っていたり。立ち位置一つ決めるにしても、他の者と自分がかぶっていないかをさりげなくチェックしていたり。お芝居の内容に関しても、ゲストの方が一番伝えたかった言葉、エピソードをくみ取り、それをきっちりお芝居のど真ん中に据えてきたり。その心遣いに私たち観客は心引かれたのだと気がつきました。演技の巧拙などは人の心を打つ要素としては実はそんなに重要ではないのではないか、生徒たちを見ていて、大事なことを教えてもらったような気がします。
このコミュニケーション授業に関わっていただいたすべての方々に感謝申し上げます。ファシリテーターのすすぎこーたさん、話をなかなか聴けない生徒たちで申し訳ありませんでした。こーたさんに生徒の取り組みをほめてもらえたことは、何ものにも替えがたい喜びでした。3週間、本当にありがとうございました。ゲストの皆さん、お忙しい中、生徒のために来校していただき、ありがとうございました。「対話」を意識した皆さんとのひとときは、生徒たちにとって貴重な時間だったと思っています。来年度もどうぞよろしくお願いします。最終週、発表会に来てくださった保護者の皆さん、急遽のお誘いにも関わらず、おいでいただきましたこと、本当にありがたく思っております。生徒たちのお芝居、いかがだったでしょうか? 何かの折に感想などお聞かせいただければ幸いに存じます。ありがとうございました。
コミュニケーション授業は、来年度中3、そして高1でも設定されています。中3のそれは、修学旅行の振り返りを兼ねた企画。高1のそれは、プロの役者の方と一緒に舞台に立ち、シェイクスピアの戯曲を演じるという企画。こちらは今年度の公演が先日講堂で行われ、大好評を博したと聞いています。いずれの企画も、これまでのコミュニケーション授業と同様、生徒たちを必ずや成長へと導いてくれるはずです。

写真で振り返るコミュニケーション授業第3週

講師のすすぎこーたさんから、「聞き書き」をお芝居にする方法を教えていただきます。
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グループで、誰の、どの部分を演劇化するのかを相談します。
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授業の後半、まずはクラスメイトの前で発表してみます。
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放課後、今度は保護者の皆さん、そしてゲストご本人の前で発表です。
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平日にもかかわらず、たくさんの方に観に来ていただきました。
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お芝居を観ていただいたゲストの方に一言いただきました。
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