地学部 春休み合宿(富士山・山梨方面)

2023.04.07

  • 地学部

ご報告が遅れましたが、地学部では、3月31日(金)から4月1日(土)に1泊2日で富士山・山梨方面への巡検合宿を行いました。

今回は、感染症対策に留意し、1泊に限定しての実施でしたので、全体でのテーマを設定した形というよりは、宿泊施設をはじめに決めて、その道中立ち寄れる地学的な見どころを見ていくという形となりました。

部長を中心に生徒主体で早くから計画・準備し、見学施設への連絡やしおりの作成なども含めて頑張ってくれたおかげで、実施にこぎつけることができました。

また、バスの車内では、事前にポイントごとに決めておいた担当者が、その場所の解説を行っていました。

久しぶりの合宿で不慣れな部分もあったかと思いますが、無事に合宿を終えることができてよかったと思います。

以下、写真とともに行程をご紹介します。

二子玉川駅で集合し、初めに向かったのは箱根の大涌谷です。大涌谷では「箱根ジオミュージアム」を見学し、箱根火山の成り立ちなどを学びました。

大涌谷の様子です。

次に、向かったのは、景が島渓谷という場所です。新富士形成時に噴出した三島溶岩流が浸食されてできた渓谷で、渓谷の末端には、見事な柱状節理が見られます。

柱状節理の露頭(屏風岩)での集合写真です。

景が島の次は、御胎内清宏園に行き、印野の溶岩隧道という全長68mほどの狭い洞穴の中を、半ば這うようにして通り抜けました。面白がって2周する生徒もいました。この場所もやはり富士山の溶岩によってできているのですが、複合溶岩樹形といって、溶岩流に飲み込まれた樹木の形が空洞として残ることで形成されたと説明されています。

車内で富士山のでき方の説明が担当者によってなされた後、水ヶ塚公園駐車場で、富士山を眺めました。宝永噴火口がよく観察できます。夏であれば五合目まで行きたかったのですが、この時期はまだ道路が封鎖されており、ここから眺めるにとどめました。富士山の横に写っている白い柱は電子基準点といって、衛星測位システムの観測点となっています。

こちらはバスの車窓から眺める富士山ですが、手前の湖が本栖湖で、千円札に描かれた富士山のビューポイントです。

宿泊施設である「ヘルシー美里」は、「日本一人口が少ない町」である山梨県早川町の廃校を利用した施設です。大変おいしいお料理をいただきました。また、温泉もあります。

夕食後には、生徒主体でミーティングも行いました。主に翌日の朝に訪れる場所の説明と、この後の天体観察についての説明でした。

1泊のみなので天候が心配されましたが、幸いにもよく晴れて、生徒たちは天体観察を楽しむことができました。写真は、北斗七星を写したものですが、わかるでしょうか。30分間露光したもので、日周運動の様子がわかります。

2日目に最初に訪れたのは、フォッサマグナの西縁にあたる、糸魚川ー静岡構造線の露頭です。

写真右側が影となってしまっているのでわかりにくいのですが、右側と左側で岩石の種類が異なっています。

次に訪れたのが、甲斐黄金村・湯之奥金山博物館です。初めに、学芸員の方に館内をご案内いただきました。

そのあとの砂金取り体験では、まず学芸員の方からご説明いただき、実際に自分たちでパンニング皿を使って砂の中にある砂金を探しました。

30分の制限時間の中、みんな必死に砂金を探し、盛り上がっていました。顧問が最も必死になっていたという噂も…

観光地としても有名な鳴沢氷穴に立ち寄りました。

最後に訪れたのは、やはり観光地として有名な忍野八海です。この日も多くの観光客でにぎわっており、外国からの方もたくさんいたように見受けられました。