• 数学科リレー講座「生誕400年記念 パスカル特集」最終日&受講生の感想

数学科リレー講座「生誕400年記念 パスカル特集」最終日&受講生の感想

2023.08.24

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6日目講義の前半は射影平面の双対という概念に触れました。
ある射影平面上でのいくつかの「点」と「直線」に関する定理は、「点」と「直線」を入れ替えた命題(=双対命題)でも成り立つということを双対平面を導入することで証明しました。そして、5日目で学んだデザルグの定理の双対命題を考えることで、新たな定理を手に入れることができました。さらに、既約な二次曲線が絡んだ場合でも双対命題は成り立つことを確認し、射影平面の双対性の美しさに感動しつつ、加えていままで登場してきたパスカルの定理とブリアンションの定理には実は関係があったことを仄めかして後半にバトンを渡しました。

6日目後半は,パスカルの定理の証明と,双対性によりブリアンションの定理を示す内容でした。
射影平面を導入することで,2直線が平行か交わるか区別することなく定理を記述し,代数的な手法で証明を与えました。証明の記述は多少煩雑に見えますが,用いる性質は難しくなく,読み返してみれば理解できるものです。次に,具体的な点と直線の対応をつけることで,2つの定理が双対定理であることを確かめ,4日目の懸案であったブリアンションの定理を鮮やかに(実質的な証明はせずということ)示しました。
6日間のリレー講座の後半は,パスカルの定理を目標に,若いパスカルが著した「円錐曲線論」から,双対原理とともに大きく発展した射影幾何学を辿ることで終了しました。

◇受講生の感想
1日目(追加)
(中1)
1日目の講座は、とても面白かったです。特に、僕は探求timeが好きなのですが、パスカルの三角形から、かくされた数列を見つけるというスケールの大きい探求は、とてもワクワクしました。発見して前にたったときはすごく緊張しましたが、数列が存在することがわかったとき“数列の差を書き出し、さらにその差を書き出すと、元の数列がずれたそのままの数が並んだ数列になるような、おもしろい数列”があることにとてもおどろきました。また、自分の気持ちがわきかえるようで、とてもワクワクする授業でした。やっぱり数学っていいな〜と思い、自分への励みにもなりました。また、何かの授業で、探求timeがあるといいなとおもいます。
(中1)
僕はパスカルの三角形には中学受験の塾で初めて出会いました。そのときには講座の中で言われていた自然数と三角数しか習いませんでした。そのためこの講座でフィボナッチ数やカタラン数が隠れていると知ったときにはとても驚きました。そして、その後の探求timeでは友達が数列を見つけているのを見て、それだけたくさんの数列が隠されていると感じることが出来ました。

4日目
(中3)
ユークリッド幾何での平面に無限遠点という概念を加えるだけで2.5次元みたいな射影平面ができることに、数学の奥深さと難解さを感じた。この世界なら90°,90°,0°,の三角形を作ったり、色々面白いことができそう。
同値関係や極など知らないことを色々知れて興味が湧いた。
〜以外の同値関係の同値類の集合がどんなものになるのか考えてみたい。

5日目
(中3)
4日目に無限遠点の導入があったが、5日目は射影平面を使って方向があるという話から入った。真逆の方向にある無限遠点は同一直線上にあるため、同じように表すことができるというところが少し変な感覚になったが、実際そうなることがわかって面白かった。さらに円状に取り囲んでいる無限遠点の集合を無限遠直線と呼ぶことも深みを感じた。
無限遠点で交わることが通常の数学で言う平行概念をひっくり返すような講義だった。

6日目
(中2)
僕は今回の講習を通して、今までの数学の知識をすごく広げられたと感じた。今回の講習の後半では射影幾何学について学んだが、僕は射影幾何学について全く知らなかったのですごく新鮮だった。また、5日目に出てきた「無限遠点」と言う考え方や、それを使ったパスカルの定理の証明はユークリッド平面の時と比べすごくスッキリしていてわかりやすかった。そして、今回の講習ではパスカルの定理以外にもパッポスの定理、デザルグの定理などさまざまな定理を知ることができてとても面白かった。
(中3)
最初に双対について説明があり、それを実際に考えることができてよかった。また、それをつかってパスカルの定理からブリアンションの定理を証明するところがきれいだと思った。
ふつうの平面上のブリアンションの定理では不足しているところを射影幾何で完璧に証明できていて感動した。