理科総合講座

2010.03.11

  • 理科

              2010理科総合講座
  
 3学期の講習として,中学から高校の希望する生徒を対象に理科総合講座が行われました。この講座の目的は,授業の復習や受験のための問題演習とは違い,普段の授業では扱わない,もしくは触れないことなどをテーマに講義を行うことでした。発展的な内容もあり,少し難しく思えるところもありましたが,生徒の感想では,授業で扱えない理科の深い内容に触れ,興味や関心を持ち,また,機会があれば講習を受けたいと思ってくれた生徒が多かったようです。今後も続けたいと思います。
 
 以下に,今回行われた講習内容と一部の講習の様子を紹介します。
 
1月19日 石塚先生「背に腹は代えられる?〜動物のからだづくりの不思議」
脊椎動物の背側は、エビやカニの腹側と同じ?精子の鞭毛の異常と内臓逆位の意外な関係とは?など、ウソのようで本当の、からだづくり(発生)のメカニズムについて解説します。
 
1月26日 岩井先生「他の人から見たら,どう見える?」
例えば,通過して行く列車内の人がボールを上にポーンと投げて,落ちてくるのをキャッチした。このボールの動きは,ホームで立ち止まっている人にはどう見える?見る人の状態が違うと,現象はどう違って見えるのか,を考えてみます。
 
2月16日 鈴木先生「二酸化炭素の濃度を測定してみよう!」
CO2 について,『温室効果ガス』とか『光合成や呼吸のガス』とか,私たちはたくさんの知識をもっていますが,実験を行って確かめ,深めてみましょう。
 
2月23日 上村先生「極地(極値)の自然から見えてくるもの 」
南極の自然は,地球上でも特異である。地球に存在するありふれた世界からは,ずいぶんかけ離れた世界を研究することで,何が見えてくるのか?地球環境を知るための窓といわれる昭和基地を中心とした南極観測の一部を紹介します。
 
                  (総合講座担当)
 




 二酸化炭素についての「知識」を確認した後,「測る」方法について,考え方から実際的な工夫まで講義がありました。天井まで届きそうな大きな装置に空気が送り込まれると,生徒たちも興味津々でした。
 
 



 南極の講義後,講義でも触れた,過去の地球大気を閉じ込めている南極の氷山氷(おおよそ1〜2万年前)を観察しています。この氷から得られた大気を分析すると,過去の地球の環境変動が見えてきます。