• 2016年度(新高3)医学部小論文・面接講座 序章「なぜ医師を志望するのか」

2016年度(新高3)医学部小論文・面接講座 序章「なぜ医師を志望するのか」

2016.03.08

  • 講習

本校では、医学部への進学を希望する生徒たちを対象に「医学部小論文・面接講座」と題する講習を実施しています。医学部を受験する際に課せられる小論文試験や面接の対策を行うことはもちろん、医学に関する課題や最新のテーマに対する講義やディスカッションなどを通して、医療のあり方、医師という職業への理解を深めることを目的としています。高2の3学期では、高3から本格化する本講座の前段階として、生徒一人一人の「医師を志望する動機」の鍛え上げを目的として、全4回で実施してきました。

今回ご紹介するのは、第4回、今学期の最終回です。校外からスペシャルゲストとして、朝尾哲彦氏(国立がん研究センター中央病院医師)をお招きし、「ご自身の医師としての来し方行く末」についてお話しいただきました。朝尾さんは本校のOB(2002年)でもあるため、講演は、在学中のエピソードなども交えた和やかなムードで進行していきました。過酷な研修医時代にたくさんの患者を診る機会を得て、初期対応の重要性や、忙しさに呑み込まれることなく、自分で「考え」て行動することの重要さを知ったこと、順天堂大学の呼吸器内科の医局に入局し、「肺がん」について興味関心を持つに至ったプロセス、そして現在の職場において、「がん免疫療法」を研究することで、がんのこれまでの標準的な治療を変えようと努力されていること、などお話は多岐に渡りました。基礎研究と臨床の現場をつなぐ橋渡しの視点をもって精力的に研究されている朝尾さんのお話に、理想の医師像を構築する途にある受講生たちは、真剣に耳を傾けていました。

以下は、受講後の生徒の感想の一部です。

A君

今回のお話で外部からではわからない研修医の事情や、呼吸器系の研究(がん免疫療法など)について知ることができ、有意義でした。まだ治せない病気が多いことや治療で家計が圧迫されることをきいて、予防医学の大切さを逆に実感することもできました。

B君

救命からはじまり、内科医、そして研究医という医師としての生き方にひかれました。医療が発展し、新たながんへのアプローチを試みるという、医療の最先端に海城の先輩がいらっしゃることに驚き、また同時に親近感が湧きました。自分も早く医学の道に進みたいと思いました。

末筆ではありますが、お忙しい中、後輩のためにお時間を作っていただいた朝尾さんに心から感謝したいと思っています。本当にありがとうございました。

本講座は、4月から第2章に入ります。折をみてHPでまた活動報告をいたします。

(2016年度 医学部小論文・面接講座担当)IMG_4585