• 理科 地学 2017年度 春季地学巡検旅行(岐阜方面)3日目

理科 地学 2017年度 春季地学巡検旅行(岐阜方面)3日目

2017.04.14

  • 地学部
  • 理科

3日目は,少し分野を変えて,地震に関する見学地から始めました.もう100年以上も前ですが,濃尾地震という東海地方を襲った大地震があります.この地震は,名古屋,岐阜などを中心に大きな被害を出し,地震学や防災などの分野でも有名です.その地震を引き起こした根尾谷断層が,地表地震断層として見られる場所が岐阜県本巣市にあり,大地の変化の爪痕を見に行きました.まず,濃尾地震の概要,根尾谷断層の断面を保存館で観察したあと,すぐ近くで断層によってできた崖を実際に近づいたり登ったりして確認しました.教科書や資料集で写真がよく扱われる場所で,そこにはるばる来たというだけでも意味があります.その後,今回の最後の見学地として,大垣近くにある金生山に行きました.ここでは,あまりゆっくりと露頭を見て歩くことはできませんでしたが,金生山化石館を見学して,フズリナという化石を含む石灰岩の断面を磨く実習をさせていただきました.周辺を歩くのも面白いのですが,ひとまず今回はここで時間切れ.でも,少しやり残したことがあるくらいが,また次の機会をうまく演出してくれるかもしれません.3日間,お疲れさまでした.

IMG_2327(1)

根尾谷断層保存館にて,濃尾地震の概要や地震学について見学しました.

IMG_2330(1)

保存館の中では,トレンチ調査により根尾谷断層の断面を見ることができます.教科書や資料集にも載っている断層による約6mのズレが見られますが,生で見るとその大きさに驚きます.

IMG_2334(1)

保存館前の展望台(ここは河岸段丘の上にあってそれも面白い)より,根尾谷断層の断層崖を遠望しました.地震発生当時の写真がパネルとして設置されていて,それと比較すると,どこがどのように動いたのか,はっきりと比較することができました.

IMG_2346(1)

全体像を把握した後,実際に断層の崖に近づいてみます.崖を上り下りしてみて,地震が起こって目の前にこの崖ができたとしたらどうかと問うと,生徒はそのすごさに気づきます.いくら教科書で同じ話をしても,体感した学びには勝てないでしょう.さらに,もし地震のメカニズムを知らなければ,この現象をどう感じるだろうかと問います.人間の力を超えた神の仕業と解釈してもおかしくないでしょう.それが自然信仰などにつながっていることも理解できたのではないでしょうか.

IMG_2348(1)

ここは,市街地からかなり山間に入っているので少し寒く,まだ,梅がきれいに咲いていました.そして,とても良い香りが漂っていました.この香りが和歌などに詠まれるのもわかりますね.

IMG_2350(1)

根尾谷断層の崖をバックにして,記念写真を撮りました.

IMG_2361(1)

垣根がS字になっているのがわかるでしょうか?指摘されないと気づかないものですが,この垣根は,元々,まっすぐであったのが,地震によって手前(左下)に対して,奥(右上)が左にずれてできたものです.地震による地表面の変動が残されている場所です.

IMG_2373(1)

上の写真の垣根と同じく,道路も曲がっています.地震発生前は,立っている二人の生徒が重なるように一直線だった道が,奥側が左へずれています.垣根も道も左横ずれ断層になります.

IMG_2389(1)

金生山化石館の見学.金生山は,2.5億年前の古生代末に海で堆積した石灰岩でできています.この化石館では,フズリナやサンゴ,ウミユリをはじめとした,当時の海を生きていた多様な化石を含む非常に素晴らしい石灰岩の標本を見ることができました.

IMG_2387(1)

化石館で石灰岩をサンドペーパーで磨きました.表面を磨くとフズリナやサンゴなどがきれいに浮き出て見えます.生徒達も熱心に取り組んでいました.良いお土産ができましたね.

IMG_2396(1)

化石館の入り口までの通路にも化石を含む石灰岩がたくさん.生徒も熱心だと学芸員さんの方から説明もしていただけました.もっと金生山を見学したい気持ちを抑えながら,新幹線の時間もありタイムアップ.でも,もう少し知りたいという欲求が,自らで次の機会を作り出してくれることに期待します.

1日目:https://www.kaijo.ed.jp/students/12831

2日目:https://www.kaijo.ed.jp/students/12846